〜再々路線変更〜疲れた。何回この言葉を発しているのだろう?口に出してはいけないと分かりながらも口に出している。 考えれば考えるほど肉体的な疲労と精神的な疲労の両方が心に押し寄せてくる。 毎日毎日お金を貯めなければならないと焦っている。必要なことにどれだけ経費がかかるかわからない。結局自分がどうしたいかも分からない。何がしたいんだろう?ワーホリがしたいのか?留学がしたいのか?旅がしたいのか?お金も時間もない。 ・・・わからない。何がしたいのかも分からない。どこに行きたいかもわからない。いつ行くのかもわからない。 早ければ来年早々にでも行こうと思う。万が一契約解除になったとき新しい仕事を探す気力がない。南米に行って留学してオーストラリアでお金を貯めて、ユーラシア大陸を横断する。 ・・・駄目だ。こんな大規模なこと今のままでは全然お金が足りない。
帰国してから1年が経過している。
本当は旅がしたい。どうしても旅がしたい。南米も行きたい。ヨーロッパも行きたい。アジアも行きたい。でもお金がない。そう考えると動けない。お金を貯めるしかない。でも貯まらない。限界がある。そもそも最初から無理がある計画なんじゃないかと思い始めてきた。でも、軸はぶらさない。ぶらしたくない。色んな部分で方針転換することはあるけれど大事な軸はぶらさない。では、大事な軸とは何なのか?? ・・・・頭の中が混乱してくる。
疲れた。今すぐ旅立ちたい。
でも、疲れた。早く旅に出たい。そしてその後普通に働いて安定した生活をしたい。今のこの不安定な生活にも疲れた。もう、出ようかな。オークハウスもなくなるし、新しいRAKUIEというところがどんなところかも分からない。不安でいっぱいになってきた。自分がやりたいことが成功するかどうかが不安、だからお金を貯めようとする。そしてお金が上手くたまらないことに焦り・苛立ちを感じている。 苛立は段々と無気力に変わっていった。毎日仕事に行って、適当に仕事して、帰ってきてネットして、寝て、ご飯食べて仕事いって、ご飯食べて、ネットして、盲目的に毎日が過ぎていく・・・ 思えば欲望もなくなった。友達と遊ぼうって気持ちも薄くなったし、あれがほしい、これがほしいっていうのもなくなった。人に対してむかつくこともなくなれば 笑うことも少なくなった。怒ったり笑ったり泣いたりっていうのが旅をしていたときはおろか、その前よりもなくなっている気がする。 テレビを見てもネットをしても全部虚像に見えてきてバラエティーとか「なんでこんな楽しそうに騒いでるの?バカじゃない?」とか思うようになった。 裕福になれば裕福になるほど、人と比べてしまう。「あの人はお金があっていいな」とか「あの人は幸せそうに生きてるな」とか思って自分が惨めになってくる。そして惨めになりながらも「どうせなにもかわらないよ」って冷めた目で自分を見てる。 大人になるとこうなるのかな?って自分に問いかけるけれど大人って別にこういうことじゃないと思う。いつも胸に熱い思いを秘めて毎日を楽しく生きてる大人だって必ずいる。 「旅をするまでの我慢だよ」って自分に言い聞かせるけれど、このままじゃ旅してるときですら冷めそう。 でも、こんな時だからこそ、自分の力で変えていかないと。こんな時だからこそ笑っていこう。 とりあえずQueenとSex pistolsを聴いてテンションをあげて、時には起こせよムーブメントを何回も何回も聴いた。 まわりのせいじゃない。自分がどう思うか?自分で自分のやるべきことが見えて、進んでいるときって他の人とかどうでもよくなるし、そういう人の周りには自然と人があつまってくる。 自分が変わらなければ周りも変わらない。自分が動きだすことで必ず何かの変化が起きる。それはいいことかもしれないし悪いことかもしれない、悪いことがおこるのが不安になる。だから動かない。安定を求める。そしてその安定を達成すると何不自由ない日常に不満を語り始める。 動こう。日本にいる間にできることをひとつひとつやっていこう。自分にできることはいくつもない、だからこそやれることからはじめていこう。そしてつかれたら休もう、休んだらまた動き出そう。 今のこの環境を絶対に無駄にしないように。旅してるときに「日本にいるときにあれやっとけばよかったな」とか思わないように。やりたいこと・やるべきことはすべてやりきってから日本を飛び出そう。 ようやく考え方がポジティブになり、再々路線変更をすることにした。
結果、まず旅をすることにした。世界一周・まずは南米から。留学もワーホリも面白そうだがまずは自分は一番旅がしたいと素直に考えた。そして一番行きたいところは南米だと直感で感じた。旅をしている中でスペイン語留学したければすればいい。
そしてその資金を貯めるためにもう数ヶ月日本にいることを決めた。もし契約が解除 されたら新しい仕事を見つける。「いい加減出ろよ」って自分でも思うけれど、もうちょっとだけ働こう。 どんな形で今の生活を壊して旅立つかは全然分からないけれど、きっと後でいい形になったなって思えるような納得できる日本でのラストを迎えるように全力を尽くそう。 ------ 何事もなかったかのように契約は更新された。そしてNさんは出産を理由に退職をした。 失意の底と未来への希望の中で2010年は終わった。 2010年・・・失敗の年だった。 なんの実りもなく、ただ仕事をしてお金を貯める日々、大してお金も溜まっていなければ強い意志を持ってお金をためようと努力したわけでもない。夢だけが無駄に広がっていってお金を貯めれば貯めるほど周りが幸せに見え、努力すれば努力するほど「足りない・足りない・金・金」を繰り返し、劣等感を感じる日々。 でも、だからこそ、2011年は必ずこの失敗の芽を刈り取るいい年にしたい。まいた種は必ず刈り取ろう。そして2011年はいい年にしよう。いい年に「なる」ではなくて、自分の力でいい年にしよう。 TOP NEXT |